こんにちは、理学療法士の「てぃけ」です。
病院で15年間リハビリを担当してきた経験から、「歩き方が体に与える影響」は本当に大きいと感じています。
歩き方ひとつで膝や腰の痛みが出たり、逆にそれを予防できたりするんです。
今日は「関節に負担をかけない歩き方」のコツを分かりやすくお話しします。
関節は「最大限まで使い切らない」のがポイント
関節というのは、動く範囲(可動域)が決まっています。
たとえば膝なら「これ以上は曲がらない・伸びない」という限界がありますよね。
実は、その限界まで毎回使い切ると関節や骨に負担が大きくなるんです。
✅ ポイントは「手前で止めること」
→ 関節を最大まで動かすのではなく、その手前で止めて、筋肉でコントロールするのが理想的です。
つまり「動きの中間で筋肉が支える」イメージですね。
これだけでも、膝や股関節を長持ちさせることにつながります。
歩くときの「重心のブレ」が負担を増やす
歩く動作は、足を前に出すだけではありません。
身体全体の重心を「前へ前へ」と運ぶ動きなんです。
ただし、この重心が大きくブレると関節に余計な負担がかかります。
よくある例は…
- 骨盤が左右に大きく揺れている
- 身体が前後にガクガク揺れる
- 頭の上下移動が大きい
こうした歩き方は、膝や股関節、腰を痛めやすくします。
関節に優しい歩き方のコツ(3つのポイント)
では、どうすれば関節に優しい歩き方になるのか?
コツはシンプルに3つです👇
- 重心をスムーズに前へ送る
→ 上下左右にブレすぎないよう意識する - 骨盤の左右の揺れを小さくする
→ お尻の筋肉(中殿筋)がしっかり働くと安定する - 前後・左右・斜めすべてを筋肉で制御する
→ 関節に任せず「筋肉で支える」ことが大切
歩幅を大きくしすぎたり、体を大きく振って歩くのは一見ダイナミックですが、関節には負担になります。
「スムーズでコンパクト」な歩き方を意識しましょう。
実際にできる簡単チェック
- 鏡の前で歩いてみて、骨盤や胸の位置が大きく左右に揺れていないか確認する
- 歩くときに頭の高さが上下に揺れすぎていないか意識する
- 足を前に出すとき、ドスンと着地せず、スッと重心を運ぶ
このあたりを意識するだけで、かなり歩き方が変わります。
まとめ
- 関節は「最大限まで使い切らず、手前で筋肉で制御」することが大事
- 重心のブレ(左右・前後・斜め)を小さくすると関節の負担が減る
- 歩き方は「スムーズでコンパクト」を意識すると膝や腰を守れる
歩くことは一生続く動作です。
毎日の歩き方をちょっと工夫するだけで、関節の健康寿命は大きく変わります。
👉 今日からできることは、
「自分の歩き方を鏡や動画でチェックして、ブレを小さくする」こと。
この仕事をしていて思うのは、人間ってできなくなって、歩けなくなって、やっぱり歩きたいと思う人が多いなと思います。
歩けているうちは何も思わないけど、歩けなくなって初めて後悔にしている人が多いです。
姿勢や歩き方は常に意識して治すことは難しいかもしれませんが、一度習慣化すればある程度は継続できるものです。
気づいたときに意識して重心移動を考えてみるなど、可能な範囲で実践していただけたら嬉しいです。
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