肩こりの原因と解消方法|理学療法士が教える正しいストレッチと生活習慣

理学療法士

こんにちは、15年病院に勤務している理学療法士の「てぃけ」です。
「肩が重い」「デスクワークで首から背中がガチガチ」という悩みは、多くの方が抱える現代病。

この記事では、肩こりの原因を医学的にわかりやすく解説し、今日からできるストレッチや生活習慣の改善方法を紹介します。

目次

  • 肩こりの主な原因とは?
  • 肩こりと姿勢・筋肉の関係
  • すぐできる!肩こり解消ストレッチ&リリース
  • 男女差・年齢差による肩こりの違い
  • 食事・水分と肩こりの関係
  • まとめ|肩こりは日常の小さな工夫で改善できる

1. 肩こりの主な原因とは?

肩こりは、肩や首の筋肉が緊張して血流が悪くなることで起こります。
主な原因は次の通りです:

  • 長時間のデスクワークやスマホ操作
  • 猫背などの不良姿勢
  • 筋肉のアンバランス(僧帽筋だけ緊張している 等)
  • ストレスや自律神経の乱れ
  • 目の疲れからくる首・肩の緊張

つまり、肩こりは「筋肉が固まって血流が悪くなっている状態」です。

2. 肩こりと姿勢・筋肉の関係

肩こりというと「肩の筋肉」ばかりに注目されがちですが、実は肩は複数の関節の組み合わせで動いています。

  • 肩関節(腕の骨と肩甲骨の関節)
  • 体幹と肩甲骨の関節(肩甲胸郭関節)

肩関節は大きく動くため、多少制限されても問題は出にくいですが、
小さい関節(肩甲胸郭関節や背骨の小さな関節)が硬くなると、全体の動きに大きな影響を与えます。

また、不良姿勢の影響も大きいです。特に大事なのは頭の位置
頭はボーリングの球ほどの重さ(約5kg)があり、体の真上に乗っていれば筋肉に余計な負担はかかりません。
しかし前に出てしまうと、首・肩の筋肉が常に支えることになり、肩こりを引き起こします。

つまり、肩こりや腰痛は「一部の筋肉の問題」ではなく、
体幹・背骨・肩甲骨・頭の位置を含めた全身のバランスが大切なのです。

3. すぐできる!肩こり解消ストレッチ&リリース

(1)胸椎を動かすストレッチ

  • キャット&カウ
    四つん這いになり、息を吸いながら背中を反らす → 息を吐きながら丸める。
    10回繰り返す。
  • タオル胸椎伸ばし
    丸めたタオルを背中の真ん中に置き、仰向けになる。両手をバンザイし、胸を開く。
    1分間、深呼吸しながらキープ。

(2)肩甲骨を動かすストレッチ

  • 肩甲骨ぐるぐる回し
    両手を肩に置き、肘で大きな円を描くように前後10回ずつ。
  • 壁押し肩甲骨寄せ
    壁に手をつき、胸を壁に近づけて肩甲骨を寄せる。
    5秒キープ × 5回。
  • 脇を締めて指で円を描く運動
    脇をしっかり締めて、人差し指で大きな円を描くように動かす。
    肩甲骨を安定させながら可動域を広げられる。

(3)脊柱全体を動かすストレッチ

  • 背中ごろごろ(ローリング)
    両膝を抱えて背中を丸め、ゴロゴロ前後に転がる。10回程度。
  • スパイナルツイスト
    仰向けで両腕を広げ、片足を反対側に倒す。
    背骨をねじって30秒キープ(左右)。

(4)筋肉を緩めるセルフリリース

  • テニスボール肩甲骨リリース
    ボールを肩甲骨の内側に置き、仰向けでコロコロ動く。
  • 首すじつまみほぐし
    僧帽筋を指でつまんで軽く揺らす。呼吸を合わせると効果的。

4. 男女差・年齢差による肩こりの違い

  • 女性:筋肉量が少なく冷えやすい → 血流不良で肩こりが出やすい
  • 男性:デスクワークや筋肉のアンバランスが原因になりやすい
  • 高齢者:筋力低下と関節制限が重なり、慢性化しやすい

5. 食事・水分と肩こりの関係

肩こりは姿勢や運動だけでなく、食生活も影響します。

  • 水分不足 → 血液がドロドロになり疲労物質が溜まりやすい
  • 塩分過多 → むくみ・血流不良を助長
  • マグネシウム・ビタミンB群 → 筋肉の緊張を和らげる

👉 水分は1.5ℓ/日を目安に、バランスの良い食事を心がけましょう。

6. まとめ|肩こりは日常の小さな工夫で改善できる

  • 肩こりは「筋肉の緊張と血流不良」が主な原因
  • 猫背・頭の位置・背骨の柔軟性が大きく影響
  • ストレッチは「胸椎・肩甲骨・脊柱全体」をセットで行うと効果的
  • リリース(ボールやつまみほぐし)も取り入れるとさらに楽になる

👉 今日からできること:
「1時間に1回、肩を後ろに10回回す」

小さな積み重ねが、ガチガチの肩を軽くしてくれます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました